DataRobot の
ディシジョンインテリジェンスフローのご紹介

2021/11/25
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今こそ、単なる予測から脱却する

AI といえば、予測​をするというイメージがありますが、世の中に影響を与えるのは、予測よりも意思決定です。​

たとえば、食料品店の店主が、ある店舗で次の出荷までに 2,700 個のマンゴーが売れると予測したとします。これは説得力のある情報ですが、最終的に店主がその店舗用に注文するマンゴーの個数を決める必要があり、予測の情報では何をすべきかまでは正確にはわかりません。

予測で需要を過小評価していた場合、マンゴーの仕入数が 2,700 個ちょうどだと、在庫がなくなり、お客様をがっかりさせることになります。そこで需要計画担当者は、お客様に満足していただくために予測された量を超える「安全在庫」を抱えます。

しかし、どれだけの安全在庫を確保すべきなのか、最終的な決定を下さねばなりません。

AI を最も効果的に活用している組織は、このような意思決定に熟考を重ねています。そこで、予測モデルの出力に従うビジネスルールや「意思決定ルール」を作成して、ビジネスのベストプラクティスを追加し、組織全体の意思決定を標準化します。食料品店の例でいうと、「予測された売上よりも常に 10% 多く在庫を持つ」というような単純な意思決定ルールです。

DataRobot​ は、さまざまな企業がこのようなシンプルな意思決定ルールの作成から着手するのを目にしてきました。企業では、時間の経過とともに、インテリジェンスが蓄積されます。これにより、たとえば、2 つ目の予測モデルでは、将来の卸売原価の変化を予測し、価格が高騰する前に食料品店の店主が適切な仕入れを行うといった、よりスマートな意思決定ルールを作成できるようになると考えられます。​

意思決定ルールは、需要予測や在庫管理に限ったものではありません。​業界を問わず、​機械学習のさまざまなユースケース(活用方法)で使用されています。​

以下にその他のユースケースの例をご紹介します。また、各意思決定について、意思決定ルールに影響を与える追加の考慮事項を記載しています。

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意思決定ルールの導入は簡単ではありません。

モデルを作成しても、意思決定に関する必要なインフラが整っていないため、本稼働環境にデプロイしない企業もあります。一方で、意思決定ルールを実装していても、実装のために Python や Java、SQL で独自にコーディングしている企業もあります。コーディングは人手を要し、複雑で、維持コストもかかります。これに加えて、非技術系の関係者から、意思決定の方法が透明性に欠けているという不満の声が上がっていることも重要な点です。

また、企業によっては専用のビジネスルールエンジンを使用していますが、このようなルールエンジンの多くは、機械学習との連携を想定していません。

多くの企業が Excel や Visual Basic を使って予測を意思決定に変換しています。しかし、意思決定を行う際に依然として手作業が多く、時間がかかることにたびたび不満を感じていることが多いようです。

最終的に、こうした企業は、意思決定に多くの人手と時間に加え、コーディングが必要であることに、頻繁に不満を感じています。

企業が求める意思決定とは、簡単かつ柔軟でありながら透明性の高いものであると DataRobot は考えます。​新リリース 7.2​ のディシジョンインテリジェンスフローは、このような目標に直接対応します。

DataRobot のディシジョンインテリジェンスフローのご紹介

ディシジョンインテリジェンスフロー*を導入すると、複雑なルールを迅速かつ視覚的に作成し、予測の評価や意思決定プロセスの自動化を大規模に行うことができます。

ディシジョンインテリジェンスフローには、次の 3 つの大きなメリットがあります。

  1. 非常に複雑なルールを簡単に作成​​:​​ 意思決定ロジックは、簡単に作成、理解、更新できることが必要です。DataRobot の意思決定フローエディターは直感的に使用できる GUI であり、クリック操作でルールを簡単に作成し、ビジネス上の知識と AI モデルの両方を組み込んだ意思決定フローチャートでデータの流れを確認できます。​
  1. 意思決定のスピードと規模を向上​​:​ 意思決定フローを作成した後は、ドラッグアンドドロップのインターフェイスを使用して大小のデータセットに適用したり、REST エンドポイントにデプロイしたりできます。これにより、新しい意思決定をリアルタイムまたはバッチ処理で行い、毎日何百万もの意思決定を行うことが可能になります。​
  1. 透明性が高く信頼できる意思決定: ​どの意思決定にどの意思決定フローが使用されたかを正確に確認できます。意思決定に影響する​機械学習モデル​​は​ ​DataRobot MLOps​ 内で追跡されるため、入力データが時系列でどのように変化するかを確認できます。DataRobot のインターフェイスは、非技術系の関係者から​経験豊富なデータサイエンティスト​まで、すべての人に透明性を提供できるように特別に設計されています。

*ディシジョンインテリジェンスフローはプレビュー機能です。

詳細について

ディシジョンインテリジェンスフローは DataRobot の​ ​MLOps プラットフォームにリリース 7.2 で新たに追加されました。モデルの構築には​ ​DataRobot Automated Machine Learning(AutoML)​を活用することも、TensorFlow、Scikit-learn、XGBoost、PyTorch などのツールを使用して自分でコーディングすることも可能です。構築したモデルを ​MLOps プラットフォームにデプロイし、ディシジョンインテリジェンスフローを定義することで、予測をビジネスで重視する最終的な結果に結びつけることができます。

ディシジョンインテリジェンスフローの Web ページ​にて詳細をご確認ください。

メンバー募集

DataRobot では AI の民主化をさらに加速させ、金融、ヘルスケア、流通、製造業など様々な分野のお客様の課題解決貢献を志すメンバーを募集しています。AI サクセスマネージャ、データサイエンティスト、AI エンジニアからマーケティング、営業まで多くのポジションを募集していますので、興味を持たれた方はご連絡ください。

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AI Experience Virtual Conference 2021

DataRobot 基調講演では、ディシジョンインテリジェンスフローを含む7.2でリリースされた新機能をご紹介

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執筆者について
Dan Becker(ダン・ベッカー)
Dan Becker(ダン・ベッカー)

ディシジョンインテリジェンス担当 VP

Dan Becker は、DataRobot のディシジョンインテリジェンス担当 VP です。大賞賞金額 300 万ドルの機械学習コンテストでは、1,350 以上のチームが参加する中、2 位に入賞した実績を誇ります。その後、Fortune 100 社に選ばれた 6 社で AI コンサルティングプロジェクトを指揮したり、Kaggle で 50 万人以上が受講した応用 AI コースを開催しています。Becker はこれまで、TensorFlow や Keras などの最先端のオープンソース AI ツールの開発に貢献しており、最近では、参考書『Automated Machine Learning for Business』を共同執筆しました。経済学の博士号を取得しています。

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